技術紹介
意匠性の高いテクスチュアが表現できる高級仕上げ
| 現場テラゾー仕上げと研ぎ出し仕上げとの最大の違いは、練り合わせる種石の大きさにある。テラゾーで使用されるのは15mmのふるいを通過する大きさの種石。それだけに種石という素材の持ち味を十分に活かした、より意匠性の高いテクスチュアが表現できる。その意味では、より現代的な表現に可能性を見いだせる工法と言えるだろう。 |
| 美濃黒石テラゾー仕上げ |
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歩掛 2m2/人日
特徴 種石と顔料を練り合わせたものをモルタル下地に塗り付け、硬化したところを研磨している。 |
| 8紅サンゴ石 |
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9加茂更紗石 |
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10白鷹石 |
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11オニックス石 |
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磨耗に強いうえ、自然の素材感を用いたさまざまな意匠が可能。
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| ■特色 |
| 大理石などの砕石とセメントを混練りしたものを塗り付け、硬化後に表面を研磨・艶出しして仕上げる工法。磨耗に強く、耐久性に優れているうえ、砕石の種類や着色顔料の選定によって、自然な素材感と豊かな表情を出すことができる。とりわけその意匠性の高さから、広範な用途に適応する工法と言える。 |
| ■適した部位 |
| 主にコンクリート構造の床・壁・腰などに用いられる。 |
| ■性能評価 |
| 混入する種石が高品質な骨材としての機能を持つため、セメント以上に耐久性が高く、防火性にも優れている。 |
| ■施工工程 |
| 床面の現場テラゾー工法には、下地床面に直接セメントモルタルを塗って密着させる「密着工法」のほか、床面にルーフィング類を敷き、その上にモルタルで下塗りをする「絶縁工法」、床面に5~6mm厚の砂を敷き、その上に下塗りモルタルや砂利を混和したモルタルを塗り籠める「中間工法」などがある。目地施工は下塗りの前日に行っておき、固練りの塗り材を叩き締めながら塗り付けていく。一般にテラゾー全体の塗り厚は、40~50mm程度が必要とされている。 |
施工工程断面図
(床面密着工法:コンクリート下地の場合) |
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施工工程フローチャート
(床面密着工法:コンクリート下地の場合) |
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| ■下地 |
| 主にコンクリート下地、コンクリートブロック下地のほか、セメントモルタル下地に適用される。床面施工の場合は特に、下地が平滑に仕上げられていることを確認し、凹凸がある場合は、付け送りを行う。 |
| ■材料と調合 |
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セメント
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川砂
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白石セメント
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種石
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下塗りモルタル
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1
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2
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―
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―
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テラゾー塗材
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―
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―
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1
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2~2.5
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床テラゾーには、15mmのふるいを通過する大きさのもので、磨耗性の低いテラゾー用種石を使う。広く採用されているのは、カナリヤ石・オニックス石など。調合では水を少なくし、モルタルの混練りよりやや固めに行う。下地モルタルに混入する川砂の粒度は、荒目のものを使用する。 |
| ■仕上げ |
| テラゾーに用いる種石はサイズが大きいため、上塗り付けでは、目地棒より1~1.5mm高く塗っておく。続いて、塗り材をコンクリートのように打ち込んで種石と種石の間を密着させる。目地棒の際や継ぎ目の角は、鏝かバイブレーターで叩いて十分に締め込んでいくことが肝心である。硬化時間をよく取った後、小形研磨機やその他の工具を使って荒研ぎにかかる。40~60番の金剛砥石で研いだ後、表面をよくふき、目つぶし粉を擦り込んで目つぶしを行う。数日放置した後、180番または220番の砥石を使って、中研ぎし、上塗りと同じ調合のセメントで目つぶしする。乾燥後、300番砥石で研ぎ上げ、浄源寺砥石で仕上げる。仕上げ後は、しゅう酸などでアク止めを行い、最後に艶出しのためのワックス処理を施す。 |
| ■メンテナンス |
| 亀裂や剥離を避けるために目地区画の大きさは、なるべく1m×1m以内に収める。腰および壁への施工で下地が木造の場合は、亀裂が生じそうな個所を見計らって目地を入れておく。表面の艶出しにはワックスを薄く塗り、フェルト様の布で擦り込む。 |
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| 目地入れの作業 |
テラゾー塗材上塗りの施工 |
荒研ぎの作業 |

柔軟性と融通性が高く、さまざまな色彩・テクスチュア表現が可能
| 合成樹脂床塗材の種類は数多く開発されており、さまざまな色彩・テクスチュアの表現が可能。塗り材それ自体が接着剤としての機能を持っているだけに、いろいろな骨材を混入させて多彩なテクスチュアを得ることができる。 |
| 合成樹脂床塗仕上げ |
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| 特徴 エポキシ樹脂系合成樹脂を硬化剤と混合した後、天然石骨材とよく混練りしたものを、鏝塗りして仕上げる。骨材により多彩なテクスチュアを表現できる。 |

耐久性と柔軟性に優れ、多彩なテクスチュアの選択が可能
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| ■特色 |
| 合成樹脂の床塗材は、パネルなどの工場生産品と比べて継ぎ目がないうえ、現場での「おさまり」が利くというメリットがある。また耐久性にも優れ、下地に対する接着性も高いことから適応範囲は幅広い。製品によっては多彩なテクスチュアが表現できる意匠性の高いものもあり、用途によってさまざまに選択できる。ここでは骨材として天然石を使用したものを紹介する。 |
| ■適した部位 |
| 主としてコンクリート、モルタル下地の床・歩道・プールサイドなどに用いられる。 |
| ■性能評価 |
| 広く使われているのは、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系、合成ゴム樹脂系の三つの系統で、いずれも耐久性の点で優れており、製品によっては耐薬品性や防水性も高い。天然石使用の製品は透水性、ノンスリップ性に優れる。 |
| ■施工工程 |
| 原則として下地は十分に乾燥させておく。また樹脂の粒子は極めて細かく流動的であるので、下地の接着面は、金鏝などで十分に押さえ込むなどして平滑にする。加えて、各塗りの層の硬化や乾燥は十分に行い、ほこりや油脂などが付着しないように留意して作業を進める。また製品による可使時間を守って使用すること。 |
施工工程断面図
(エポキシ樹脂系:コンクリート下地の場合) |
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| ※モルタル塗りを省き、コンクリート直押仕上げとする場合もある。 |
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施工工程フローチャート
(エポキシ樹脂系:コンクリート下地の場合) |
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| ■下地 |
| コンクリートはじめ、セメントモルタル、ALCパネル、PLパネルなどあらゆる種類の下地に適応できる。 |
| ■材料と調合 |
| 製品ごとに差異はあるものの、材料は、合成樹脂+触媒+添加剤という主材に加えて、骨材+顔料を配合するというのが基本的な組成である。 |
| ■仕上げ |
| 樹脂の中でも特に速乾性のもの(エポキシ樹脂系など)は、施工時間が限定されるので、素早く塗り付けていく必要がある。所要量を均一に、地ムラや饅ムラなく平滑になるように留意する。樹脂系材料の一般的な特徴として、硬化は速いが、過酷な使用に耐えるまで硬化するには1週間から2週間ほどかかる場合がある。そのため施工完了後は、表面にワックスをかけたり、ビニールシートをかけるなどして養生を必要とする場合がある。 |
| ■メンテナンス |
| 合成樹脂自体の収縮率はごく小さいものだが、下地が収縮してひび割れると表面にもクラックが生じやすいので、事前に施工の段階で下地の処理を十分に施しておく必要がある。 |

自然石のプリミティブな質感と肌合いを豊かに表現
| 洗い出し仕上げとは、種石を練り合わせたモルタルを上塗りし、それを洗い出して、自然な風合いを再現しようとするもの。混入する種石の大きさや種類によって多彩なテクスチュアを得ることができるとともに、プリミティブな質感と肌合いが表現できる。さまざまな建築物に幅広い用途が見いだせる仕上げである。 |
| 御影石洗い出し仕上げ |
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歩掛 2.5m2/人日
特徴 セメントに御影石の砕石を練り合わせたものを塗り付け、十分に押さえ込んだものを噴霧器を使い洗い出している。 |

混入する種石により、高級建築に適した豊かなテクスチュア表現を提供
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| ■特色 |
| 種石とセメント、石灰を混練りしたものを塗り付け、その表面を水洗いすることによって、均質な工業材料にはない天然石のような豊かな表情を創り出す工法。混入する種石の種類や粒程度によってさまざまな表情を出すことができ、独特の品格や存在感が得られる。高級建築に適した仕上げを提供でき、耐久性・防火性にも優れている。 |
| ■適した部位 |
| 主に外壁部のほか、床・塀・天井などの施工用途がある。構造上大きな力のかかる部位にも適用できる。 |
| ■性能評価 |
| 混入する種石が高品質な骨材としての機能を持つため、乾燥収縮によるひび割れに強く、セメント以上に耐久性が高い。防火性にも優れている。 |
| ■施工工程 |
| 下地の清掃と処理を十分に行った後、下塗りと中塗りをセメントモルタルで行う(コンクリート下地、ラス下地の場合)。上塗り材料は付着性が低いため、セメントペーストやモルタルのアマ擦りを行い、追い掛けで上塗りを施していく。同時に、目地を適当な大きさに切っておき、木製の目地棒をセメントペーストやモルタルで固定する。上塗り後、鏝で表面を撫でたうえ、刷毛でノロをふき取り、丹念に伏せ込みを行う。伏せ込みは2~3度行い、種石の並びや頭をそろえる。 |
施工工程断面図
(コンクリート下地の場合) |
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施工工程フローチャート
(外壁の場合) |
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| ■下地 |
| コンクリート、コンクリートブロック下地のほか、各種ラス下地(菱形ラス・メタルラス・ラスシート・リブラス・特殊ラス)が用いられる。それぞれの下地処理については「セメントモルタル塗」の項に準ずる。 |
| ■材料と調合 |
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セメント
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消石灰または石粉
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砕石
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外壁の場合
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0.6
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0.4
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1.0~1.3
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床の場合
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1
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0
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1.2~1.5
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混入する種石には、大磯石、御影石、那智黒石のほか、寒水石・カナリア石などの大理石、小砂利などがある。種石の種類によって異なる顔料を用いる。 |
| ■仕上げ |
| 上塗り後、表面が硬化した頃合いを見て、まずブラシで表面のノロを軽く取り、噴霧器を使って洗い出しを行う。円形を描くように水を吹き付けていき、種石がきれいに浮き出るように表面を洗い流す。洗い汁が表面に残留すると剥落の原因になるので、十分に洗い落としておく(壁の上部などの高さのある箇所を施工する場合は、その下部に洗い汁がかかるのを防ぐため、薄紙を張り付けておくか、板で樋を作っておくて良い)。その後、水引き加減を見て、目地角を痛めないように留意しながら目地棒を静かに抜き取っていく。表面に残ったアクを取るには、10倍に希釈した塩酸を使用すると、ムラなくきれいに仕上げることができる。洗い出し仕上げでは、仕上がった壁面が原石に見えるように施工することを最上とする。 |
| ■メンテナンス |
| 乾燥収縮によるひび割れは、正しく目地割り・目地入れを行うことで、その大半を防ぐことができる。目地棒はセメンペーストかモルタルで固定するが、その範囲をできるだけ狭くとどめておく(これを広くとると目地周辺から浮きが生じることになる)。 |
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| 洗い出し材料作りの作業 |
洗い出し材上塗り(伏せ込み)の施工 |
洗い出しの作業 |

重みと格のある素材感を備え、多彩なテクスチュアを表現
| セメント系仕上げは、明治の近代化で登場した洋風建築により我が国に広まった。その仕上げの魅力は、その耐久性や強度もさることながら、重みと格のある素材感、経年変化で深みを増す豊かな表情などが挙げられる。さらには、多彩なテクスチュアが表現できる点が特筆されよう。 |
| 普通モルタル押さえ仕上げ |
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歩掛 6m2/人日
特徴 金鏝で強く押さえて手早く仕上げる。モルタルにプラスターや石粉などを配合すると表面が平滑に仕上がる。 |
| 普通モルタル刷毛引き仕上げ |
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色モルタルリシン仕上げ |
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モルタルドイツ壁仕上げ |
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歩掛 6.5m2/人日
特徴 中粒子の砂をモルタルに配合し、塗布した後、刷毛をまっすぐに引き通して仕上げる。 |
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歩掛 6.5m2/人日
特徴 顔料と砂を混ぜ合わせたモルタルを塗り付け定着させた後、表面を掻き落として粗面仕上げにしている。 |
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歩掛 4m2/人日
特徴 モルタルをブラシなどで叩きつけて表面に定着させて仕上げる。男性的で重厚な質感を提供する。「はき付け」とも言う。 |
| 色モルタル押さえ仕上げ |
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色モルタル刷毛引き仕上げ |
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擬木・擬板、擬岩仕上げ |
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歩掛 6m2/人日
特徴 微粉を配合した色モルタルを塗布し、時間をおかず鏝で押さえて表面をきめ細かく仕上げる。 |
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歩掛 6m2/人日
特徴 塗り付けたモルタルがまだ柔らかいうちに刷毛引きして仕上げる。 |
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歩掛 仕様によってかなりの差がある。
特徴 色モルタルを塗った後、工具を使って木目や板目などを描いて仕上げる。写真はケヤキ板を模した擬板仕上げ。 |

バランスのとれた性能を備え、多様な塗り仕上げが可能
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| ■特色 |
| ポルトランドセメントを主材料にした塗り工法。建築材料として十分に満足しうる強度・耐水性・防火性を備え、しかも材料の普及度や経済性も高い。そのため現在最も普及した工法の一つとなっている。通常は各種塗り材の下地として施工される場合が多いが、混和材料や骨材を調整することによって、多様な性質と表情を備えた仕上げ塗りが可能である。 |
| ■適した部位 |
| 住宅および一般建築の外壁、床、塀をはじめ広範な部位に用いられる。最近では外壁を漆喰塗り仕上げする際の下地に施工するケースも多くなってきている。 |
| ■性能評価 |
| 延焼防止の効果があり、木造住宅でも外壁をモルタルで覆うことにより防火性が向上する。強度・剛性が高いため、しっかりとラス貼りされたモルタル壁は簡単には壊れない。また、コンクリートに比べて防水性が大きく、仕上げに適した材料と言える。 |
| ■施工工程 |
| 乾燥による収縮が大きく、剥離、ひび割れが発生することがあるので、一工程内の作業については乾燥時間に留意しながら作業を進める。特に鏝押さえの場合、時間をおいて押さえると付着力が損なわれるおそれがあるので、手早く仕上げる必要がある。逆に工程と工程との間では、十分に時間をおいて乾燥させ、硬化をはかってから次の工程に進む。なお、仕上げ厚が20mm以下の天井・壁は中塗りを省略する場合がある。 |
施工工程フローチャート
( コンクリート下地の場合) |
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施工工程フローチャート
( コンクリート下地の場合) |
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| ■下地 |
| セメントモルタルの下地としては、メタルラス、ワイヤラス、ラスシートなどのラス下地とコンクリート、レンガ、ALCパネル、PCパネルなどの躯体下地に大きく分類される。ラス下地の場合、使用するラスは強度のあるものを選び、ラスとモルタルを強く結束させる必要がある。一方、躯体下地では、剥落防止のために、合成樹脂エマルションの混和もしくは塗布を行うなどの付着性を重視した処理が不可欠。 |
| ■材料と調合 |
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セメント
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川砂
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下塗り
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1
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2
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中塗り
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1
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2.5
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上塗り
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1
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3
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セメントモルタルは下・中塗り用、仕上げ塗り用、薄塗り用など、用途に応じて各種の混和剤を混入して使われることが多い。また、それぞれの用途に対応した既調合材料の使用も一般に普及してきた。 |
| ■仕上げ |
【刷毛引き仕上げ】塗布したモルタルの表面がまだ柔らかいうちに、刷毛目正しく水平に引き通して仕上げる。吹き付け仕上げの処理として扱われることも多い。
【金鏝押さえ】木鏝でならしたモルタル表面を手早く金鏝(仕上げ鏝)で強く押さえて仕上げる。とくに既調合の軽量モルタルはこの仕上げに適しており、塗り付けとともに仕上げるのが原則。
【色モルタル仕上げ】中塗り後、その上に色モルタルを塗り厚5mm以上に塗る。
【掻き落とし仕上げ】中塗り後、その上に仕上げ材を6mm以上塗布し、硬くなった頃合いを見て、鏝・金ぐし・ブラシなどの道具でムラなく掻落として仕上げる。混入する砂の粒度を下げると、しっとりした表情を出すことができる。 |
| ■メンテナンス |
| 近年しばしば発生する酸性雨によって、モルタルが中性化してラスがさび、モルタル表面の剥落を引き起こすことがある。これを防ぐためには防さび処理したラスを使用し、繊維などの混和材料を混入したモルタルを用いるなど、ひび割れを入れないような対策を講じる必要がある。 |
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| 下地シーラー塗りの施工 |
中塗り(モルタル塗り付け)の施工 |
中塗り(櫛目引き)の施工 |
ドイツ壁仕上げの作業 |
内装用途に広く適応。平滑で質感のある純白の仕上がり
| 石膏プラスター塗とドロマイトプラスター塗は、ともに平滑で純白の仕上がり面が得られるという点が共通するが、石膏プラスターは、混入する骨材の粒度や顔料などによって、より変化に富んだ高い質感が得られることが特徴。一方、ドロマイトプラスターはその作業性の良さから、可塑性の高いテクスチュア表現に適している。 |
| ドロマイトプラスター押さえ仕上げ |
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歩掛 5m2/人日
特徴 仕上げ鏝で撫であげた後、水刷毛で仕上げる。きめの細かい仕上がり面を比較的容易に得ることができる。 |
| ドロマイトプラスター叩き仕上げ |
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石膏プラスター押さえ仕上げ |
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歩掛 4.5m2 /人日
特徴 素材の持つ可塑性の高さ、作業性の良さを活かしたテクスチュア。変化に富んだ表情を提供する。 |
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歩掛 5m2 /人日
特徴 石膏独特の豊かな質感をそなえた純白の仕上がり面。混入する砂の粒度によってその表情は多彩。 |
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成形の自由度と作業性に優れ、幅広い用途に多彩な表現が可能。
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| ■特色 |
| 純白で平滑な仕上がり面を比較的容易に得ることができる。しかも成形の自由度が高く、多彩な「荒らしもの」のパターン表現も可能。石膏プラスターは乾燥に伴う収縮がほとんどないため、壁面に亀裂が生じにくいという利点があり、ドロマイトプラスターは、糊材を必要としないため混練りが容易で作業性が良い。強度は石膏プラスターの方が強い。 |
| ■適した部位 |
| 石膏プラスターを塗った石膏ラスポード下地は、屋内の塗り壁下地としては最も一般的。一方ドロマイトプラスターは、その作業性の良さから、鉄筋コンクリート建造物の内部で多く使用されている。 |
| ■性能評価 |
| 石膏プラスターは、火災時に多量の水分を放出して温度の上昇を抑えるため、防火・耐火性は高いと言える。その半面、保水性が高いため水気の多い場所には適さない。また、十分な硬度を備えており耐久性は高い。 |
| ■施工工程(石膏プラスター塗) |
| 練り合わせした塗り材は、およそ1時間前後で凝結し始めるため、必要量だけを練り合わせるようにし、できるだけ迅速に作業を進める。石膏ラスボード下地の場合、下塗り・中塗りはボード用石膏プラスターを用い、上塗りは混合石膏プラスターで行う。その他の下地については、主にセメントモルタルで下塗り、ムラ直し、櫛目入れなどを行い、2週間以上かけて完全に乾燥させた後、混合石膏プラスターを用いて中塗り、上塗りを行う。塗り作業中はできるだけ通風をなくし、急な硬化を防ぐとともに、直射日光が当たらないように留意する。 |
施工工程断面図
(石膏プラスター塗:石膏ラスボード下地の場合) |
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施工工程フローチャート
(石膏プラスター塗:石膏ラスボード下地の場合) |
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| ■下地 |
| 石膏ラスボード下地のほか、コンクリート系、レンガ、ラス、ALCパネル、PCパネルなどが使用される。ただしドロマイトプラスター塗でALCパネル、PCパネルなどの平滑で吸水性の高い下地を使用する際には、十分な付着力が得られないことがあるため、その対策として、接着増強剤などを塗布して付着力を高めるようにする。 |
| ■材料と調合 |
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石膏プラスター
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川砂
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下塗り
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1(ボード用)
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1.5
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中塗り
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1(〃)
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2.0
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上塗り
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1(混合石膏プラスター・上塗り用)
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0
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※石膏ラスボード下地の場合
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石膏プラスターは、練り合わせる水と川砂の量で強度を調整する。材料は速乾性が高いので、練り合わせ時間は5分を目安に収めるようにし、一度に多量の練り合わせは避ける。なお、ドロマイトプラスターにセメントの混入は避ける。 |
| ■仕上げ |
| 上塗り終了後、水引き加減を見て仕上げ鏝で撫で上げる。最後に水刷毛で仕上げていくと、滑らかで純白の仕上がり面が得られる。逆に艶消しで仕上げる場合は、プラスター刷毛に水を含ませ、直線に刷毛引きして表面の鏝光りを消す。このほか、櫛引きやワイヤブラシ引きなど「荒らしもの」としてさまざまなパターンをつけたり、調色の具合や砂の粒度を変えることで魅力的な質感を表現することができる。 |
| ■メンテナンス |
| 施行後、数年たって表面にひび割れや剥離が起こることがある。その対策として、下地に下擦りや、ムラ直し、櫛目入れなどの処理を丁寧に施しておく必要がある。特に石膏ラスボード下地の場合は、ボードの継ぎ手部分に貫張りを伏せ込むなど、亀裂防止のための処理を施す。その際、ボード止め用の釘類は亜鉛溶融メッキされたものを使用する。 |
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| ボード用石膏プラスター中塗り木鏝仕上げの作業 |
仕上げ鏝押さえの作業 |
