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人造石研ぎ出し仕上げのテクスチュア

 

しっとり落ち着いたたたずまい。天然の品格を備えた仕上げ

自然石の風合いを再現した仕上げであり、種石の選定によって存在感や格のある独特のテクスチュアが得られる。工程が多く手間と工期がかかるため、近年では施工される例も決して多くはないが、しっとりと落ち着いたそのたたずまいは、品格を備えた仕上げ工法として、再び見直される価値が十分にある。

 

カナリヤ石研ぎ出し仕上げ
歩掛 2m2/人日
特徴 微妙な色調が味わい深いカナリヤ石を、白セメントおよび顔料と練り合わせ研ぎ出した仕上げ。上品な風合いが魅力。
1カナリヤ石   2白サンゴ石   3黄立山石
4アワビ貝   5鎧石   6寒水石   7黒大理石
8紅サンゴ石   9加茂更紗石   10白鷹石   11オニックス石
12鳴戸石   13国華石   14白滝石   15黒加茂石
16吉野桜石   17牡丹石        

 

人造石研ぎ出し仕上げ
耐久性が高く、自然な素材感と味わい深い品格を備える
■特色
表面仕上げ層に種石を混入したモルタルを上塗りし、それを研ぎ出して自然な素材感を出す工法。工場生産の均質な塗り材にはない質感が魅力で、経年変化により味わい深い表情を見せる。塗り材に混入する種石の大きさは3~10mm程度。住宅の玄関床や社寺の階段、水槽などに多く施工されてきたもので、高級建築にも適した工法と言える。
■適した部位
外壁部のほか、柱、床、幅木などの施工用途に適用される。このほかにも天井や軒、階段などでも、主に蛇腹引きされた、繰り型の研ぎ出し工法を施すこともある。
■性能評価
セメントモルタルは乾燥収縮でひび割れしやすい性質を持つが、研ぎ出しの場合、混入する種石が高品質な骨材としての機能を持つため、セメント以上に耐久性が高く、特に摩耗に強い。防火性にも優れている。
■施工工程
下地の清掃と処理を十分に行った後、下塗りと中塗りをセメントモルタルで行う(コンクリート下地/ラス下地の場合)。上塗り材料は付着性が低いため、セメントペーストやモルタルのアマ擦りを行い、追い掛けで上塗りを施していく。前もって目地を適当な大きさに切っておき、真ちゅうあるいは木製の目地棒をセメントペーストやモルタルで固定しておく。上塗りの際には、塗り厚の取り過ぎが剥落の原因にもなるので、十分留意する。
施工工程断面図
(コンクリート下地の場合)
 
施工工程フローチャート
(外壁、土間・床の場合)
■下地
コンクリート、コンクリートブロック下地のほか、各種ラス下地(菱形ラス・メタルラス・ラスシート・リブラス・特殊ラス)が用いられる。それぞれの下地処理については「セメントモルタル塗」の項に準ずる。
■材料と調合
 
砕石
セメント

カナリヤ石1.2~1.5
1(白色)
寒水石1.2~1.5
1(白色)

研ぎ出し用の種石には、カナリヤ石をはじめ、寒水石などが使われる。着色剤を使用する場合は、種石の色より淡くなるように調合するのが良い。

■仕上げ
種石と種石との間に隙間がないように人造鏝で上塗り材をよく伏せ込み、ブラシでセメントノロを取り除いたうえでよく押さえ込んでおく。種石を均一に密着させることがポイント。その後、乾燥期を経て研ぎ出しにかかるが、寒水石のように比較的軟質の種石は約1日、硬質の種石は約2日間の乾燥期間をおく。冬場はそれ以上の日数をかける必要がある。研ぎ出しは研磨機やグラインダーを使って、60番砥石で荒研ぎする。荒研ぎ後の表面には無数の空気泡が出るため、上塗りと同じ調合のセメントノロでこれらを目つぶしする。次に中研ぎとして、120番砥石を使って表面をより平坦に研ぎ出した後、300番砥石で研ぎ、最後に浄源寺砥石で仕上げる。艶出しには、しゅう酸でアク止めを行い、ワツクス仕上げなどの処理を施す。
■メンテナンス
乾燥収縮によるひび割れは、正しく目地割り・目地入れを行うことで、その大半を防ぐことができる。目地割りは、その範囲をできるだけ狭くとどめておくと目地周辺から浮きが生じることがない。
モルタル中塗りの施工 研ぎ出し材上塗りの施工 ノロ取りの作業 研ぎ出し材伏せ込みの作業 荒研ぎの作業
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