一般社団法人日本左官業組合連合会Japan Plasterers' association

左官建築物紹介

2020年6月17日

左官建築物紹介

このページでは、左官表現の優秀性や多様性を広く建築家や施主の皆様に アピールするとともに、伝統工法および現代工法を再認識し、若年左官技能者の継承する 貴重な資料とすることも目的としております。 また、全国の建築物を網羅しているので、各地の読者に親しみやすいものともなっています。

左官にゆかりのある伊豆の長八美術館(静岡県賀茂郡松崎町)

楽水園 博多塀(福岡県) 社台ファームゲストハウス(北海道)
遠野浄化センター(岩手県) 仙寿庵(群馬県)
愛媛県県庁舎(愛媛県) 岸 邸(北海道)
養浩館(福井県) 井川邸(三重県)
相国寺回廊(京都府) 徳田邸(兵庫県)
名古屋市市政資料館(愛知県) 古川邸(和歌山県)
童話の家(埼玉県) 皇居外苑旧江戸城桜田門(東京都)
トラスコーズ新橋(東京都) 東京駅丸の内駅舎(東京都)
太鼓橋(山形県) フルーツバス停(長崎県)

左官を代表する建築物、フルーツバス停

雲仙岳をバックに菜の花とバス停

       

        ヒマワリとバス停              コスモスとバス停

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まるで本物に見える木製風の橋

こばら太鼓橋の全景

 セメントを色合わせして、いかに木に類似させるか塗り付けして仕上げる。

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100年後を見据えた平成の左官職人の技


復原された北ドーム内壁

八方位を飾る干支は当時漆喰であったが、落下防止のためガラス繊維強化石膏(GRG)で、鷲の像は繊維強化プラスチックで再現してあります。現場調合の漆喰の為、季節、作業面積等により、のり、すさの調整が容易に出来ます。また現場引きの蛇腹は貼り物と違い、継ぎ目が一切ない一本物である事に価値があります。
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都会のビルにも左官仕上げを!

エントランス正面壁

エントランス正面の壁は、日本プラスター㈱カールヌーボーの色出し特注品を鏝塗りして手造り感を前面に出した。左手の壁は平滑な仕上げ塗りの上に刷毛を引き、その上に塗厚を違えた同材をアトランダムに凸部を拵(こしら)え刷毛を引いて重厚感、高級感を実現した。



施工拡大部


 

監修 株式会社安井建築設計事務所(大成建設株式会社東京支店)
施工
左官施工 株式会社村瀬業務店東京支店
主な左官仕様 日本プラスター株式会社カールヌーボー色出し特注品(赤)

歴史が物語る左官の技術

桜田門全景

外壁の漆喰壁は、経年によるひび割れや汚損が目立ったことから、今回全面的に塗直しました。これまでの仕上げに準じて、外壁はモルタル下地の上に漆喰塗とし、軒裏はモルタルに白色塗装を施しました。

 


本漆喰仕上

文化財なので先人達の仕事を検証し、忠実に今手に入る材料で最大限既存の施工法に近づけた工法で施工しました。皇居内で火を使用するのは大変な苦労でしたが、釡で煮て作成した角又は粉角又よりも、丈夫で撥水効果も優れています。 


桜田門は,高麗門(こうらいもん)と櫓門(やぐらもん)によって形成される桝形虎口(ますがたこぐち)で、江戸城の往時の姿を今に伝える貴重な遺構のひとつです。江戸時代の寛永年間(1624~44)に創建されたと推定され、現存する門は、史料によると明和9年(1772)の大火〈明和の大火〉により焼失するも安永3年(1774)までの間に再建されたものとされます。以降近代までの修理の経過は確認されていませんが、関東大震災で被災したのち大正15年(1926)に宮内省(当時)によって解体修理がなされました。

監修 株式会社文化財保存計画協会
施工
左官施工 株式会社あじま左官工芸
主な左官仕様 上石灰、上貝灰、晒苆(さらしすさ)、角又(つのまた)

 

風雅な茶室を備えた日本庭園に
博多の町復興の象徴、博多塀を再現

博多 塀

土は粘性の強い黄土、瓦は旧下澤家などの古瓦、
石は焼け石に似た湯布院産の火山石を使用

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南欧のイメージと伝統の左官技術が融合
温もりに満ちたもてなしの空間

玄関側外観

玄関扉の周りに鏝押さえされた幅広の輪郭がアクセントに。

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「民話の故郷」の街並みに調和した
遠野瓦のナマコ壁をもつ蔵風建築

屋外機械室

見事なナマコ(海鼠、なまこ)壁で、土蔵そのものに見える。
浄の字の漆喰彫刻も気が利いている。

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日本初といわれる墨流しの土壁をはじめ
特殊技法を駆使したこだわりの宿

曲面廊下

自然土壁に木鏝や刷毛で流麗な模様を描き、
部分的には鉄錆のチップ入れて赤錆を浮き出させている。

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