風雅な茶室を備えた日本庭園に
博多の町復興の象徴、博多塀を再現

博多 塀

土は粘性の強い黄土、瓦は旧下澤家などの古瓦、
石は焼け石に似た湯布院産の火山石を使用


博多塀と表門


戦国時代、相次ぐ戦乱で廃墟と化した博多の町。豊臣秀吉による町づくりの際、焼け石や焼け瓦など、まさに瓦礫を用いた土塀が築かれた。これが博多 塀である。今日でいうリサイクル用材であるが、そこには博多町衆の復興への熱い思いが表現されていた。この博多塀を博多左官の高度な技術と幼少時の記憶に よって現代に復元したのが、「楽水園」の外塀である。楽水園は、博多商人、下澤善右衛門親正(号、楽水)の別荘跡地に造られた池泉回遊式庭園。園内には親 正の茶室を復元した「楽水庵」や和室の集会所などが設けられ、市民のコミュニケーション・スペースとして高い人気を得ている。

設計 日比生設計株式会社
施工 株式会社池田正工務店
左官施工 浜野組
主な左官仕様 博多塀:石、瓦を埋めた黄土壁 茶室・和室:聚楽壁